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手で聴く~見えなくても、手話の動きに触れられる~




視聴覚二重障がい者の支援を目的に就労継続支援B型やグループホーム、居宅介護など幅広く事業を展開し、今年で20周年を迎えるNPO法人ヘレンケラー自立支援センター。事務局長であり、ご自身も聴覚障がいをもつ石塚さんに支援を始めたきっかけを伺った。




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「ろう者の団体から料理教室の講師の依頼があった時、盲ろう者が参加していた。教室が始まり、説明をしている時に1人だけ前に出てこない男性がいた。時々その人を見ると、となりの男性と手を繋いでいて、恋人同士なのかと思った。でもそれが触手話であり、盲ろう者と初めて出会った瞬間でした。こんなに身近に盲ろう者がいるのかとショックを受けました。もともと自身が聴覚障がいをもっていること、主人の父が視覚障がい者だったことから、日頃から2人で一人前だと思っていたが、盲ろうという状態が身近にあるという事実に驚き、聞こえないが為に目を酷使している自分もいずれそうなるのではないかと不安に思ったことが何か支援したいと思ったきっかけでした。」 センターを利用する方は全盲ろう、全盲難聴、弱視難聴、弱視ろう、病気などで中途失明失聴を患った人等様々で、触手話や指点字、手のひら書き、メガホンの使用など通訳もその数だけありコミュニケーション方法は多岐にわたるとのこと。触手話とは手話をする手を直接触りながら読み取る言語のことです。視覚も聴覚も持たず、外部から得られる情報が極端に少ない盲ろう者。家族とのコミュニケーションにも苦労し孤立しがちな彼らが、触手話によって情報を得るだけでなく、仲間ができコミュニティが広がるのです。


読者へのメッセージを伺うと 「盲ろう者にもっと出逢ってほしい。失敗を恐れず手を差し伸べてほしい。支援のやり方は支援を必要とする本人が知っていますし、初めてでも教えてくれます。手のひら書きだったらほぼ100%通じます。」と話してくれました。支援の方法がわからないからと敬遠するのではなく、一歩踏み出す勇気をもってみませんか。





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