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訪問しました♪輝いている人みーつけた!


JR鶴橋駅からあるいて5分の所にNPO「すまいる」があります。 盲ろうという二重のハンディキャップを持つ人たちの出会いの場であり仕事場であり、 社会参加へのサポートなど多岐にわたる活動をしています。


そこで事務局長として活躍されている石塚由美子さんをたずねました。 自らも聾者でありながら高い意識の元、この活動へと携わった経緯をご自身の生い立ちも含め、話を伺いました。


お会いした瞬間目に飛び込んできたのは、石塚さんの明るさでした。言うべきことは言いながらも 相手を理解しようとする努力を強く感じました。生野高等聾学校を卒業した後に一般高校に再入学。 ここでまずびっくり。合格したにもかかわらず入学まで時間がかかったり、卒業証書がなかなか授与 されなかったこともあったようです。大学に入っても通訳がついたのは入学式だけで、ノートテイクの 保証もない中、友人関係が築きにくく学力をつけていくのも大変な時代です。そんなこんな中、 持ち前の明るさとバイタリティーをもって対応し、周りのサポートもあって無事クリア。 就職、結婚と女の道を進むうちに盲ろう者との出会いがありました。振り返れば社会の中で疎外を かんじた自分の経験を盲ろう者と重ね合わせ、できることは?と。話ができる場を作り、気持ちを 引き出す雰囲気の中で、社会参加への糸口を見つけることの大切さを強く感じられたようです。 暗く内に籠っていた人がここに来て仲間に出会い、自分の気持ちを話すことで自信を取り戻す姿を 幾人もみているそうです。気がつかず大きな音をたてるかもしれない。でもわかってほしいと 石塚さんは言います。世の中にはいろんな人が住んでいる。それで成り立っているのだと理解したうえで、 お互い助け合っていける世の中をつくっていきたいと。


「すまいる」を立ち上げる一人として関わって10年。自ら障害者として生きてきた中で感じたこと 考えたことが、今の活動を支え基盤になっている強みなのかなと思いました。悔しかったことや つらかったことを、事も無げにさらりと話す姿に、生きがいを見つけ、手ごたえを感じ、「過去」を 肥やしにした力強さとしなやかさをうかがい知ることができました。メモをとることさえ忘れた私たちの 胸に美しい笑顔とともに熱い衝撃となって響いてきました。


7月12日とても暑い日でしたが、もっと熱く圧倒された時間でした。



すまいるとは?

目と耳の両方に同時に障害のある盲ろう者を中心とした「福祉的就労」の場であり、 「日常のいこい」の場です。ここには盲ろう者だけではなく、聴覚障害者、視覚障害者、 その他いろんな人が遊びに来てくれます。


相談事・おけいこ事・養成講習会などさまざまな事業活動の他、和太鼓クラブもあります。


事務所での日常の活動だけでなく外に飛び出してバラエティー豊かな取り組みも行っています。 時には海外にも出かけて行きます。


そんな「すまいる」のことを一人でも多くの方に知っていただきたいと会員も募っています。 どうぞ「すまいる」で検索!
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