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ねずみも人間も寄生虫のいいなり!?
トキソプラズマ症候群




ねずみも人間も寄生虫のいいなり!?:トキソプラズマ症候群


盲ろうはとても複雑な障害ですね。目と耳の障害に加え、コミュニケーション方法やどこで教育を受けたか、先天性か後天性かなどのいろいろな要因が影響しています。目と耳の障害の原因もじつにさまざまです。盲ろうの原因の一つにトキソプラズマ症候群があります。

トキソプラズマ症候群はトキソプラズマ原虫という寄生虫によって起こります。この原虫は主に猫に寄生しています。トキソプラズマ原虫は直接、猫の体内に入ることができません。まず、ねずみの体内に入り、そして猫の体内に寄生します。トキソプラズマ原虫はねずみの体内に入るとねずみの脳にまで入り込み、ねずみをコントロースし始めます。トキソプラズマ原虫に感染したねずみは注意不足になったり、動きがにぶくなったり、猫をこわがらなくなります。つまり、ねずみは寄生虫によって猫に食べられるように仕向けられるのです。

人間もトキソプラズマに感染することがあります。主に、猫のふんのそうじやガーデニング中にあやまって猫のふんに触れたり、汚染された水や加熱が不十分な肉を接種したりして感染します。健康な人は感染しても特に問題になりませんが、妊婦さんや体の免疫が低下している人は注意が必要です。トキソプラズマに感染すると、人間も脳の神経に障害が起こります。

近年では、ちょっとかわった症状も報告されています。猫が好きになる、猫をかいたくなる、急にもてるようになる、交通事故にあいやすくなる、犯罪をおかしやすくなる、自殺しやすくなる、などなどです。これらはトキソプラズマ原虫がねずみや人間の白血球をのっとり、ドーパミンをどんどん分泌させるからのようです。

寄生虫はまだまだ未知の世界です。動物に触ったり世話をしたりした後はしっかり手洗いをし、野生の動物にはうっかり触らないようにしましょう。



References:
Gulanick, M. & Myers, L. J. (2017). Nursing care plans: Diagnoses, interventions, and outcomes (9th ed.). Elsevier.
Nursing: A concept-based approach to learning (3rd ed., vols. 1-2). (2019). Pearson.

参考:
石弘之 (2021, March 23). 感染者の自殺率が上昇「猫の寄生虫」の怖い生態:人間の脳を占拠、マインドコントロール状態に. 東洋経済ONLINE. toyokeizai.net/articles/-/415838.

今村甲彦. ネコのおかげで急にモテはじめた?感染症が引き起こした4つのフシギ現象とは. GetNaviweb. getnavi.jp/life/419543/.

Walters, P (2013, January 23). トキソプラズマが人の脳を操る仕組み. NATIONAL GEOGRAPHIC. natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7449/.



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